- 2007-09-24 (月)
- 栽培

在来茶って知ってますか?別にお茶に限らないのですが、古くから地方に伝わっている作物はたいがい在来種といわれています。
お茶の場合は、ヤブキタ種(写真左・アップ)が出てくる以前の物を在来種(写真右)といいます。でも実際は、時期だけの違いではありません。ヤブキタやサエミドリなどの品種物は、挿し木で増やしていきます。つまり、ヤブキタ種の茶園はぜーんぶ同じDNAで構成されているということです。だから、一つの茶園ではほとんど同時に芽が出てきます。収量も多くなるわけです。
それに比べ、在来種は種から育てられました。実生ともいいます。人間が、他人だろうが兄弟だろうが、一卵性双生児以外は一つとして同じDNAを持っていないのと同じ事です。写真右を見ると、なんだか不揃いでしょう。芽立ちもばらばら、その色も味もばらばら、茶畑はモザイク模様になっています。
また、茶の総じて似たDNAが広い面積を占めているのですから、在来種でも害虫や病気にやられますが、全く同じDNAを持つ品種物が畑を占領していれば更に病害虫の被害に遭いやすいのは当たり前です。
全国の茶の8割はヤブキタです。そのことと、同じDNAの茶を濃縮して飲むわけですから、その品種の特徴が風味に際だちます。だから、ほとんどの皆さんがお茶の味と思っているのは、実はヤブキタ種の味だということです。確かにヤブキタ種は、おいしいし、未だにそれを超える品種は出てきません。
口にする物は、本来偏ったら良くないのではないでしょうか。DNA的に偏ったり、同じ場所で作られていたり、同じ肥料で作られていたり。みなさんは、偏食していないつもりでも、知らず知らずに偏食しているのではないでしょうか。
在来茶の場合、いろんな風味が少しずつ混じり合った物です。悪くいえば「大味」です。でも、これが本当のお茶の味だと私は思っています。
